金融庁レポートの日本国民は年金で生きて行くことは不可能とはどういう話?

こんにちは、つまおです。

金融庁から公表された2019年5月22日付け(正式版は6月3日付け)のレポートが、「老後に2,000万が不足」などとテレビのニュースでも話題になっていたようなのでどういった話だったのかとあとは個人的感想をつけていこうと思います。

話題元資料

金融審議会市場ワーキング・グループの「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)の内容がことの発端になります。

上記の正式レポートが6月3日付けの「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」」になります。

上記レポートでは以下内容が整理されています。

    1. 日本の高齢化社会の実態
    2. 1.の現状を踏まえた考え方
    3. どんな対応が考えられるか

取り上げられた2,000万円とは

(2)収入・支出の状況のP10に書かれた「高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。」と

(3)金融資産の保有状況のP17に書かれた「(2)で述べた収入と支出の差である不足額約5万円が毎月発生する場合には、20年で約1,300万円、30年で約2,000万年の取り崩しが必要になる。」の一文が切り取られた話だと想像がつきます。

ちなみに「高齢夫婦無職世帯」とは、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯を指すと資料から読み取れました。

上記の図を見ると、夫婦での実収入の大半(約19.1万円)が社会保障給付で賄われいることがわかります。

では上記の図は何年時点のものだったのかが気になり調べてみました。

高齢無職世帯の家計収支は何年時点の話か

家計調査報告(家計収支編)にてほぼ同じ内容を見つめまして、2017年時点の内容だと分かりました。

また家計調査報告には、高齢無職世帯の家計収支の調査結果が載っており、前年分と比較されていたので、2016年と2017年の比較を載せておきます。

2016年時点ですでに平均して毎月赤字5万円が発生するのは分かりきっていた話だと読み取れました。

つまり、先日レポートが出る以前から話題の「老後に2,000万円」の赤字が起こりうるのは分かりきっていた話となります。

また現状よりも将来の方が、社会保障給付開始年齢も遅くなり、かつ給付金額も減るのは人口減少していることからも明白であり、平均の毎月赤字が拡大することも認識することができます。

年金だけでの生活に期待するな宣言

金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」」では、高齢社会の実態を明白にした上で、公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性があることが宣言されました。

前提としてやんわりと老後の収入が足りないと思えるのであればと記載されているが、平均値から考えてて足りないと認識するのが普通だと思いますので、年金の不足分は自助努力で解決してくださいと言われたも同然だと捉えています。

投資で資産を作るしか道はない

考えられる対応にも、「将来に向けて少額からでも長期・積立・分散投資による資産形成」が提言されています。

これには非常に同意で、例えば投資は長期・分散効果が高いのは過去の実績から明白な真理なのでやらない理由がありません。

また小額でも始める点もまずはバッターボックスに立たないとやったことがない=怖いから何もしない状態が大半の人は続けるので、行動を起こすことが大事になります。

今回のレポート内容が誤解や不安を煽る内容だった思われていますが、日本社会に将来的なお金の問題を一考させる良い機会だったなと感じています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です