2024年以降のNISA制度の改正報道について 税制の行方を知っておこう

こんにちは、つまおです。

2020年度の税制改正大綱でNISA拡充がなされるニュースがあり、つみたてNISAを利用している私にも関係する話なのかと思い、情報を整理しておきたいと思います。

改正の背景

ニュースの内容を見る限り、主となるのが投資期限の延長をすることでした。

現行の制度期限を整理してみると、

    • 一般NISAの制度期限が、2023年まで
    • つみたてNISAの制度制限が、2037年まで

一般NISAに関しては、2019年から見て残り5年もありません。

一般NISAでは最長5年間は配当金や売却益が非課税になる制度のため、2019年時点で既に最長4年までしか利用できない状況です。

つみたてNISAに関しては、開始日〜2037年までの間が非課税期間となります。

そのため積み立て開始が遅くなるほど、非課税期間がその分短くなってしまう欠点があります。

改正後の制度

    • 一般NISAの場合

2024年以降の新制度として、最長5年間という期間は現行と同じのようです。

ただし、年間拠出額の上限と投資対象条件が変更になることで2階建構造になるようです。

2階建構造といっても分かりづらいので以下がイメージになります。

1階:投資信託などの低リスク商品=20万円/年

2階:現行と同じく株式を含めた商品=102万円/年*

*1階の低リスク商品の積み立てを行った投資家にのみ、2階で株式投資等を認める制度になるようです。(ややこしい...)

年間拠出額の上限(以下、NISA枠)に関して、2019年現行の一般NISAでは120万円です。一方、改正後の一般NISAだと122万円と微増します。

投資対象条件に関しては、2019年現行の一般NISAでは株式のみでも上限120万円まで可能でした。

一方、改正後の一般NISAだと投資信託などにお金を出した上で、株式にも利用が可能な制度に変わる模様です。

個人的には2階建構造と内容を複雑にする割には、一般NISA枠も年間2万円しか増えることしかメリットが無くイマイチだと感じました。

NISAが始まった当初の趣旨は「貯蓄から投資へ」の促進効果という立ち位置だったはずであり、制度を複雑にするのは投資を始める人を増やすことには繋がらない印象を受けました。

また2階建構造の意図として、現行の一般NISA枠では、投資信託や株式を年単位で保有するような運用がされていない問題があり是正したい狙いを感じ取れます。

例えば、一般NISA枠120万円以内で株式を1年以内に短期取引し、売却益を非課税にする使い方が考えられます。

    • つみたてNISAの場合

投資期限を5年延長し、2042年までとするそうです。

暫定的な対応という印象しか受けず、期限もかなり未来の話となるため、今後も何度か改正が行われる流れになると考えています。

改正は常に発生する

    • 英国のISAがモデル

2014年に始まった一般NISA、2018年に始まったつみたてNISAに関して、利用状況を踏まえながら制度改正が行われるのが大筋の流れだと思っています。

その根拠としては、日本のNISAにはモデルがあり、モデルとなった英国のISA(1999年4月に開始)では利便性を高めるために徐々に制度改正が行われて来た流れがあるためです。

その結果、2018年4月時点で英国の成人人口のISA利用割合は42.5%と高い利用割合を誇る制度となっています。(2018年6月時点で日本のNISAの利用割合11.4%)

金融庁:安定的な資産形成に向けた取組み (金融税制・金融リテラシー関連)より利用割合を引用

またISAのうち、株式型ISA(株式、債権、投資信託、保険等に投資可能なISA)では、金融資産の77.6%が投資信託で運用されていることが分かっています。

日本証券業協会:「英国における個人の中長期的・自助努力による 資産形成のための投資優遇税制等の実態調査」 報告書より表を引用

    • NISAに今後期待できること

なんといっても、制度の恒久化に尽きると思います。

英国のISAの制度改正の中でも2008年(2006年に恒久化を承認)に制度が恒久化しています。

ISAの恒久化実現の際には、英国財務省が効果検証と評価をしており、日本のNISAでも同様に効果検証と評価によっては実現するだろうと期待しています。

今更NISA制度を全く無しにすることは難しいため、一般NISAとつみたてNISAを統合するのか、はたまたどちらも残して行くのかの2択しか無いと想像しています。

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